モビリティ未来像(理想編) ~社会が本当に求めている理想のモビリティとは~

2026年4月 ベイカレント・インスティテュート 若林 哲
本稿では、モビリティ産業の未来を探る全3回の連作論考の一遍として、あるべきモビリティの理想像を考察する。人はモビリティを動かしているようで、実は動かされている。 提供されているモビリティの仕様に従って、私たちの価値観や都市構造は形成されており、本質的には歪なものも少なくはない。 自動車・鉄道・航空・船舶といった主要モビリティを横断的に捉え、現在のモビリティに内在する歪みを明らかすることで、本当に未来に求められる理想のモビリティ構成を考察する。

手段と価値観の関係から紐解く理想のモビリティ

 突然だが、皆さんは理想の商品との出会いを求め、百貨店のフロアを回遊した経験はあるだろうか。また、特定の記事を読むという意図はなく、雑誌を定期購読している人はどれくらいいるだろうか。

 もちろん、いずれも、全くないということはないだろうが、頻度や人数は、ここ十数年で圧倒的に減ったのではないだろうか。これらは、百貨店であればECサイト、雑誌であればスマホや動画・AIの様に、既存手段が代替手段に移行し衰退した例である。

 この、代替手段への移行だが、注目すべきは移行そのものではない。移行の裏にある、手段が築き上げてきた価値観の変容にこそ注目をしたい。

 例えば……

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